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10年不動!のラーメン大好きNo.1は、ず~っと山形県
〜「外食するならラーメン!」なのは山形県、新潟県、栃木県~

  醤油、豚骨、味噌、塩といったスープの味だけでなく、汁なし、冷やしと形態まで進化し続けるラーメン。好きなお店を選んだ上に、具材やトッピング、辛さ、茹で加減、脂多めなど、自分好みの1杯を注文できるのも今や当たり前。子供からお年寄りまで、家族みんなで食べに行っても気軽なお値段というのも大きな魅力です。定期的にブームが起こり、飽きること無く愛され続けるのも納得できますね。今月は、この記事を読むときっと食べたくなってくるラーメン店のランキングです。

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中華か和食か?ラーメンの歩み

  今やカレーとともに、日本の国民食と言われるラーメン。
  日本人はラーメンが海外から来たものだと思っているのに、海外では日本の食べ物だと認識されている点もカレーと似ています。

  ラーメンを日本で初めて食べたのは、時代劇でおなじみの水戸黄門だというのは有名な話。麺好きで、自らうどんや冷や麦を打つのが得意だった黄門様が、儒学者の朱舜水(しゅ しゅんすい)※1を「うどん」でもてなしたところ、そのお返しに「中国の麺」をふるまってくれたのが最初と言われています。その時は庶民にまで広がることは無かったものの、明治維新の開国で港町に中華街が出現し、南京ソバの屋台が全国に広まったことで、その土地ならではの日本式ラーメンが誕生していきました。    ※1江戸時代初期に来日した、明の儒学者

  ご当地ラーメンの先駆けは、1960~70年代の「札幌ラーメン」です。
  観光にも一役買ったことから、全国各地でご当地ラーメンブームが巻き起こりました。また、1994年にはラーメンを中心としたテーマパーク「新横浜ラーメン博物館」がオープンし、「気軽に食べるもの」でありながら「グルメも満足できる味」を兼ね備えたものになりました。ルーツがどこであっても、「美味しいラーメンを食べてもらいたい」というお店の心意気があったからこそ、現在のラーメン人気があるのではないでしょうか。
  ▼参照サイト ・・・ 新横浜ラーメン博物館 HP

地域で愛され続けるラーメンの特徴は

  人口10万人当たりでみてみますと、この10年、不動のラーメン好き1位を誇るのは山形県(42.26件)。総務省の家計調査でも山形市は中華麺への支出が日本一多いという結果が出ています。2位は新潟県(32.51件)、3位は栃木県(30.40件)です<図1>。ちなみに、山形県はこの10年間トップを維持しています。

  地名を冠にしたラーメンのイメージがあまり無い山形県、新潟県が1〜2位なのは意外ですね。3位の栃木県になってやっと「佐野ラーメン」が思い浮かぶ程度です。逆に言うと、ブームに踊ること無く、地域の特徴を打ち出さなくても、お店独自が地元に愛されるラーメンを作り続けてきた証かもしれません。

<図1>人口約10万人当たりの「ラーメン店」登録件数による都道府県ランキング(2015年)

凡例

順位
○○県
登録件数
10万人当たり
対前年順位
順位
2010年
2012年
2014年
2015年
1位
山形県
山形県
山形県
山形県
506
42.92
510
43.93
489
42.12
478
42.26

  さらに山形は蕎麦どころでもあり、多数の蕎麦屋がしのぎを削っていますが、多くの店が蕎麦やうどんだけでなくラーメンも出すというから驚きです。また2007年に埼玉県、岐阜県に抜かれるまで74年間も日本最高気温の記録を持っていたこともあるほど、夏は暑い所。そこで生まれたのが冷やしラーメンです。冷やすと固まってしまう豚骨や鶏ガラから脂を取り除いて、旨味があるのにさっぱりしたスープを実現しました。戦後の食料不足の時代には、ラーメンは安くてカロリーが高いので、ちょっとした御馳走と捉えられるようになったため、来客時のおもてなしにもラーメンが提供されているそうです。地域共通の特徴で全国に売り出すというマーケティングに添ったラーメンではなく、それぞれの店が工夫を凝らしているのが山形のラーメンの特徴ともいえますね。

  2位の新潟県は米どころの印象が強く、魚も野菜も美味しい食の宝庫という印象がありますが、同時に独特の麺文化もある所。蕎麦にしてもつなぎに海藻の布海苔(ふのり)を使ったへぎ蕎麦(布海苔そば)やイタリアンと呼ばれる焼きそば風のスパゲティ等、他とは異なる麺へのこだわりがあり、食への懐の深さを感じます。県内やラーメンファンには新潟5大ラーメンが知られており、あっさりあり、背脂あり、生姜入りあり、濃厚味噌ありとバラエティに富んでいるのも特徴。変わった所では70年の歴史を誇る「三条カレーラーメン」も人気です。

  3位の栃木県は佐野ラーメンでおなじみの、関東のラーメンどころ。小麦の産地だけあって、こだわりの手打ち麺が美味しいと評判です。佐野市に限って言えば、人口対ラーメン店比率は福島県喜多方市と全国のトップを争っています。

今のラーメンブームは海の向こうで起きている?

  ラーメン店の登録件数はこの10年でほぼ横ばいで、現在は2000年代に始まった創作ラーメンブームが一段落したという状態にあるようです<図2>。

<図2>「ラーメン店」の登録件数推移(2006年〜2015年)

  ところが、海外では和食ブームに乗って大きく注目されており、ラーメン店は2014年現在、世界で1000店を越えました。特にヨーロッパでの伸びが著しく、次々と出店が続いています。とりわけラーメン店が130軒を越えるイギリスでは、その爆発的人気を表現するのに、小惑星の地球衝突危機を描いた映画「アルマゲドン」をもじって「ラーマゲドン」という言葉さえ作ってしまったほどだとか。テレビでラーメンの特集が組まれたり、ネットやツイッターで「日本のラーメンって美味しい」と言った情報が次々ともたらされるなど、まさに、ラーメンブームは海を越えて世界に波及している模様です<図3>。

  西洋人にとって麺をすするというのはマナー違反だと嫌われていましたし、食べるために並ぶのなど論外だったはずなのにと、日本人からするとラーメン人気は嬉しい反面、戸惑いを感じるほど。でも、「旨味」という第五の味覚が世界に認知されたことを考えると、複数のダシの掛け合わせで旨味の極地を目指すラーメンに注目が集まったのも頷けますよね。
  実際、海外では麺は残してもスープは残さないというラーメンファンが多いそうです。

<図3>「ヨーロッパラーメンMAP 2014年」(新横浜ラーメン博物館調べ)

  ↓こちらをクリックしますと拡大図をご覧いただけます(別ウィンドウが開きます)。

  海外でも地域によって多少の違いはあり、アジア人なら醤油も豚骨も楽しめるそうですが、とりわけ欧米人は豚骨が好みに合うとか。また、地元でラーメンを勉強した外国人が新たにラーメンショップを開いたりしていることから、日本の国民食が、近い将来、世界の国民食になる可能性は高そうです。そして、寿司のカリフォルニアロールのように、独自のアレンジを加えた海外発のラーメンが逆上陸する日が来るかもしれません。とても楽しみですね。

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【調査概要】
都道府県別 人口約10万人に対するラーメン店の登録件数分布及び年別の推移を掲載します。

対象期間と抽出方法:2010年・2012年・2014年・2015年の各4月時点で、タウンページデータベースの業種分類「ラーメン店」に登録されている件数を集計し算出。
1人当たりの登録件数は、小数点以下数桁になるため10万人換算をしています。
掲載情報は2015年7月時点のものです。