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ご存じですか? ご当地業種「綜絖」「金銀糸」「匣鉢」
~日本全国ランキング番外編~

「綜絖」「金銀糸」「匣鉢」…これらはすべて、タウンページデータベースの業種名。
さて、どんな業種か分かりますか?
綜絖(そうこう)とは織機の一部で、よこ糸を通すためにたて糸を上下に開く装置のこと。装置の設計から製造、糸を通す職人作業までを指す業種「綜絖」は、京都府にたった16件しか登録がありません(2012年4月現在)。
今回は、このような「ご当地業種」あれこれを紹介します。

  世の中のさまざまな職業の中には、百年、千年と続く業種や、特定の地域に集まる業種などがある一方で、社会の変化によって新たに生まれる業種や減少する業種、中にはなくなってしまう業種もあります。

  総務省が定める日本標準産業分類(2007年11月改定)は日本の産業を細分類で1,455に、日本標準職業分類(2009年12月統計基準設定)では日本の職業を小分類で329にそれぞれ分けています。一方、タウンページデータベースの業種分類は約2,000業種(2013年3月末現在)にまで細分化されていますが、これは職業別電話帳「タウンページ」をより利用しやすくするために、分類の改善を重ねてきた結果。中には「綜絖」のように、特定地域でのみ登録が残る、いわゆる「ご当地業種」も含まれています。

  <図1>は、主な「ご当地業種」の分布と登録件数を示したものです。「柳細工」は兵庫県に2件のみ。奈良時代にまで遡る伝統的工芸品、豊岡杞柳細工の産地です。陶磁器を焼く際に用いる保護容器である「匣鉢(こうばち)」も、岐阜県と愛知県のみです。どちらも焼き物の産地ですね。「友禅染め」は石川県(加賀友禅)、京都府(京友禅)、東京都(江戸友禅)の三大産地で全体の7割を超えています。「金銀糸」は、京都西陣織の材料として、周辺地域に登録が集中しています。

<図1>タウンページデータベースに見る特定地域業種の分布と登録件数(2012年)

  一方<図2>は「希少化が進みつつある」と思われる業種の分布と登録件数を示したものです。
  「懐炉灰(かいろばい)」は、今ではあまり見掛けなくなった懐炉の燃料、関東の1都3県に集中する「きわ物」は正月の門松など入り用の季節にだけ売り出す品、「綿打ち直し」は綿布団のリフォームを指します。「そろばん」は播州そろばんの兵庫県と雲州そろばんの島根県で登録全体の8割近くに達します。鵜匠は長良川の岐阜県と筑後川の福岡県のみの登録。いずれも登録件数は減少傾向にあり、国内では「希少業種」となりつつあります。

<図2>タウンページデータベースに見る「希少化が進みつつある業種」の分布と登録件数(2012年)

  およそ60年前、東京23区版の職業別電話帳に掲載されている業種は、わずかに600あまり。現在のタウンページデータベースはその3倍以上の業種分類数を誇り、その業種の変遷は時代を映す鏡といえます。グローバル化の時代にあって国内市場には安い輸入品が流通し、生産拠点は海外にシフト、国内産業の空洞化が進みました。しかしこうした時代にこそ、日本を“正しく知り”、世界に“正しく伝える”ことが求められています。
  タウンページデータベースは業種という切り口で日本の“今”を把握できるデータベースなのです。

【調査概要】
綜絖(そうこう)、柳細工、匣鉢(こうばち)、南部鉄器、友禅染め、金銀糸、懐炉灰(かいろばい)、きわ物、綿打ち直し、山小屋、そろばん、鵜匠の登録件数を掲載します。

対象期間と抽出方法:2012年4月時点で、タウンページデータベースの業種分類「綜絖(そうこう)」「柳細工」「匣鉢(こうばち)」「南部鉄器」「友禅染め」「金銀糸」「懐炉灰(かいろばい)」「きわ物」「綿打ち直し」「山小屋」「そろばん」「鵜匠」に登録されている件数を集計し算出。なお、業種分類「綜絖(そうこう)」「柳細工」「匣鉢(こうばち)」「南部鉄器」「友禅染め」「金銀糸」「懐炉灰(かいろばい)」「きわ物」「綿打ち直し」「山小屋」「そろばん」「鵜匠」中に、同一住所で同一掲載名の電話番号の登録が複数ある場合は、データ件数を1件として集計しています。
掲載情報は2013年7月時点のものです。