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古代や未来も体感できる!博物館・科学館が多いのは長野県!
~大人も子どもも楽しく学べる博物館、人口10万人あたりの数は長野県、島根県、福井県がトップ3~

「5月18日は、国際博物館の日」。137の国と地域が参加する国際博物館会議(ICOM※)が1977年のモスクワ大会で、制定しました。この日は全国各地の博物館で、展示の無料公開や記念品の贈呈や、様々なイベントを開催。収蔵や研究と同時に後世に伝えるために展示や教育なども行うなど、博物館が社会に果たす役割を広くアピールします。また、3年に1度のICOM大会は2019年に京都で開催されることが決定しています。日本で初めての開催になることから、世界各国から訪れるあらゆる分野の博物館専門家を日本文化でもてなそうと、国内の博物館関係者のみならず、文科省、文化庁、京都府、京都市などオールジャパンで準備を進めています。
今月は、知的好奇心を満たしてくれる「博物館・科学館」のランキングです。

※ 世界の自然や文化遺産の保全・維持活動を支援し、国際的な交流や知識の共有を促進することを目指す国際非政府機構

2017年度「国際博物館の日」記念事業一覧

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博物館と科学館、美術館は何が違うの?

普段から何気なく使い分けている博物館や科学館、美術館ですが、英語では全て「MUSEUM(ミュージアム)」と表記されます。大英博物館は「British Museum」、メトロポリタン美術館は「The Metropolitan Museum of Art」、近代美術館は「Museum of Modern Art」、フランス語も博物館の「Musée」でルーブル美術館は「Musée du Louvre」です。

博物館には、歴史、芸術、民族、産業、自然科学などの分野があり、人文科学と自然科学の両分野にまたがる展示を行うのが「総合博物館」、特定の分野に特化した展示を行うのが「専門博物館」に大別されています。「専門博物館」はさらに、歴史博物館、芸術博物館、産業博物館、科学博物館などに分かれますが、日本では偉人の資料を集めたものは「○○記念館」、芸術作品が見られるなら「美術館」、自然や科学の展示なら「科学館」という名称の方が親しまれている印象ですね。

資料提供:公益財団法人日本博物館協会

遊びながら学べる博物館の分布

業種分類「博物館・科学館」の登録件数は、この10年で3,479件から3,356件とほぼ横ばいです。

<図1>業種分類「博物館・科学館」の登録件数推移(2007年~2016年)

人口約10万人当たりの登録件数でみると、1位は長野県(10.24件)、2位は島根県(8.93件)、3位は福井県(7.97件)に。

<図2>業種分類「博物館・科学館」の人口10万人あたりの登録件数による都道府県ランキング(2016年)

凡例

順位
○○県
登録件数
10万人当たり
対前年順位
順位
2010年
2012年
2014年
2016年
1位
長野県
長野県
長野県
長野県
220
10.19
220
10.27
219
10.38
215
10.24

1位の長野県は、「博物館王国」と言われるほど博物館が多い県で、リゾート目的の観光客だけでなく、勉強好きな県民性から地元の人もよく利用するようです。タウンページでの掲載件数をみても215件(2016.3月末時点)あり、東京都の168件(2016.3月末時点)を上回っています。

大人気の戦国武将 真田一族と真田太平記の原作者 池波正太郎を記念した「池波正太郎真田太平記館」、信濃出身の江戸時代の俳人 小林一茶の「一茶記念館」、ミヒャエル・エンデや松谷みよ子を中心に国内外の童話作家を学べる「黒姫童話館」などがあります。

2位の島根県は、神話の里。出雲大社の境内遺跡から発見された宇豆柱(うづばしら)や10世紀の神殿を復元した本殿模型などが見所の「島根県立古代出雲歴史博物館」が人気。他にも世界最大の一年計砂時計がある「仁摩サンドミュージアム」、17世紀の全盛期には世界の産銀量の約3分の1を算出した世界遺産 石見銀山の資料を展示する「石見銀山資料館」、明治の文豪 森鴎外が幼少を過ごした旧宅に隣接する「森鴎外記念館」などがあります。

3位の福井県は、なんといっても「恐竜王国」。世界トップレベルの学術研究を行う「福井県立恐竜博物館」があり、世界3大恐竜博物館※のひとつともなっています。フクイラプトル、フクイサウルスなど福井の名がつく恐竜が存在することも日本人として嬉しいですね。また、展示内容の入れ替えや回遊性を高めたことで来館者が倍増したという「福井県立若狭歴史博物館」などもあります。

ロイヤル・ティレル古生物学博物館(カナダ)、自貢恐竜博物館(中国)、福井県立恐竜博物館


写真提供:福井県立恐竜博物館


時代とともに展示方法も変化

2015年に開催された「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマにした「ミラノ万博」では、日本が優れた展示館に送られる金賞を受賞しました。映像やハイテクを駆使した体験型展示が高い評価を受けた結果です。博物館でも、映像で見る、解説を聞くといった従来のアプローチに加え、「体感できる展示」を増やすことが課題となっています。

収集物の陳列から展示へ、さらに体験型へと進化している博物館ですが、最近ではボランティアガイドや企画展、スライドレクチャーなどの講座も増えているようです。3年に1度行われる2015年度の文部科学省の社会教育調査でも、この10年で博物館数が横ばいなのに対し、学芸員の数は2割以上も増加していることがわかりました。これは、展示内容の充実や表現の工夫、体験学習などを増加させている裏付けと言えるのではないでしょうか。

<図3>「博物館の学芸員の総数」の推移

最新の測定法で古代の遺物から新しい事実が解明されて展示内容が充実し、来館者がロボット操作の体験ができる現代の博物館。加えて、プロジェクションマッピングやバーチャルリアリティなどを利用した新しい展示方法で、大人も子供も一緒に楽しめる仕掛けが目白押しです。博物館は、今後もますます面白くなること、請け合いです!

【調査概要】
都道府県別 人口約10万人に対する「博物館・科学館」の登録件数分布及び年別の推移を掲載します。

対象期間と抽出方法:2010年・2012年・2014年・2016年の各3月時点で、タウンページデータベースの業種分類「博物館・科学館」に登録されている件数を集計し算出。
1人当たりの登録件数は、小数点以下数桁になるため10万人換算をしています。
掲載情報は2017年4月時点のものです。