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注目事例-クラリオン株式会社様

毎月更新される鮮度の高い情報をもとに
カーナビの進化を支える地図DBを構築

(2011年2月取材)

全国規模の情報の網羅性と信頼性を評価

クラリオン株式会社
ソフトウェア開発本部
田村 英之氏

常に消費者ニーズの一歩先を見据え、車載用情報端末に関する魅力的な製品を市場に提供し続けるクラリオン。なかでもカーナビゲーションは同社の主力製品の1つだ。カーナビゲーションは位置情報システムなどの精度向上により、その性能は飛躍的に高まった。それだけに地図上に表示する店舗や目的地検索情報には正確さが求められる。

「例えば、正確な道順を案内できても、それ以前にユーザが必要とする目的地を確実に設定できなければ、カーナビゲーションの役目が果たせなくなるばかりか、ドライバーにも迷惑がかかります。」とクラリオンの田村英之氏は話す。そこで同社は14年前から「タウンページデータベース」を中核に、地図ベンダーの情報やサードパーティからの情報を組み合わせた自社データベースを構築。保有するデータは約900万件にもおよぶ。

こうした自社データベースの主軸情報として、タウンページデータベースを採用した理由について、田村氏は次のように述べる。「約850万件(*)にのぼる全国の幅広い業種の企業情報を集約した網羅性、電話回線(事務用)の登録情報に基づいて提供される情報の信頼性を高く評価した結果です」。

リアルとのギャップを解消 より便利なカーナビへ進化

「NX710」のナビゲーション画面
高精細ディスプレー採用で見やすい地図を表示。正確かつ鮮度の高い登録情報により、不慣れな場所でも安心してドライビングできる

さらに、登録情報が毎月更新され、情報鮮度が高い点も大きなポイントだったという。「タウンページ採用前は、独自に情報収集、データを作成していたため、情報の更新頻度が低く、実際の状況とカーナビゲーションの情報にギャップが見られることもありましたが、今ではそうした不具合は解消されています」と田村氏は語る。所在の確認・照合などの手間もかからず、地図情報を作成する作業の省力化にもつながっているという。さらに同社はタウンページデータベースの豊富な業種分類を基に、独自の工夫や技術を加えて、カーナビゲーションの進化に役立てている。その1つが、検索性を高めたPOl(Point of lnterest)機能である。「例えば、名称検索、電話番号検索、ジャンル検索、周辺検索、住所検索などに加え、一部の文字入力で該当施設をピックアップする予測候補表示などが可能。より使いやすいカーナビゲーションへと進化しています」と田村氏は語る。さらに2010年6月から発売を開始した新機種「NX710」は機能をさらに拡充。燃料消費の少ない省エネルート検索やエコ運転度チェック、iPhone/iPodとの連携によるオーディオ再生機能、Bluetooth内蔵携帯電話を介してのキーワード検索機能などを装備する。

今後、同社ではよりリアルタイムな地図データ更新を目指す考えだ。「これまで、最新の地図データを設定するにはカーショップなどに持ち込んで更新を依頼する方法が一般的でしたが、PCやスマートフォンとインターネットを使った地図更新システムの開発・普及を図っていきたい。そうすれば、ユーザが自宅でも手軽に地図を更新することができ、タウンページデータベースの鮮度というメリットが大きな強みになります」と田村氏。同社では車載機器分野で培ってきた実績を強みに、今後もさらに魅力的な製品の開発・提供に尽力する構えだ。

(*)掲載情報は取材時のものです。最新のデータ件数は約730万件(2015年3月末現在)です。

Profile
所在地埼玉県さいたま市中央区新都心7番地2
設立1940年12月18日
資本金261億円
事業概要カーナビゲーション、カーオーディオなどの車載用情報端末、路線バスオートガイドシステムやCCDカメラによる車両安全確認システムなどの製造・販売。自社ブランドのほか、自動車メーカーへのOEM供給なども行う。