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日本一、お風呂好きの都道府県はどこ?
~温泉・銭湯から入浴文化をたどる~

溢れんばかりにお湯を満たした広い浴槽に、思い切り手足を伸ばして身体を休める贅沢……「お風呂」は1日の疲れを癒す大切な時間です。古代ローマ時代の浴場を題材にした映画の大ヒットも記憶に新しいところですが、日本人は世界有数の風呂好き民族。事実、日本には、温泉、銭湯、スーパー銭湯など多彩な公共入浴施設が存在しています。
今回は、日本人の入浴文化に注目した「お風呂好き」ランキングです。

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日本人の入浴文化の起源は、6世紀に渡来した仏教の教えにあると言われています。
沐浴で身を清めることが病を退け福を呼ぶとされ、平安時代には宗教的意味を込めた寺院による施浴が盛んに行われました。現代のような、湯船に首まで浸かるスタイルができたのは江戸時代。最古の銭湯が出来たのは、それに先立つ1591年のことでした。現代では、公衆浴場と一口に言っても、レジャーとして人気の「温泉」、減少の一途を辿る「銭湯」、近年登場した「スーパー銭湯」など、多彩な施設が存在しています。

それでは、家計に占める「温泉・銭湯入浴料」はどのくらいが平均なのでしょうか?
1世帯あたりの「温泉・銭湯入浴料」支出年間金額(2011年)は、全国平均2,426円に対し、トップの青森市では3倍以上となる7,604円。青森県の大人入浴料金は420円なので、月1.5回は公衆浴場を利用している計算です。2位の富山市(5,478円)に次いで、道後温泉で有名な松山市(4,980円)も3位にランクイン。逆に、支出額最低は南国・沖縄の107円。沖縄県の大人入浴料金は370円ですが、3年に1回利用するかどうか、というところです<図1>。

<図1>都道府県庁所在地および政令指定都市1世帯(総世帯)の「温泉・銭湯入浴料」年間支出金額(2011年)

さて、ここまでは「温泉」と「銭湯」をひとまとめで紹介してきましたが、実はそれぞれ定義があります。
「銭湯」とは、地域住民の日常生活において保険衛生上必要な施設(公衆浴場法)とされており、入浴料金は、物価統制令によって統制されています。「スーパー銭湯」や「健康ランド」等も、料金を支払って入浴する施設で銭湯の一種で、飲食施設や無料休憩スペース等が強化された業態を指し、物価統制令の制限を受けません。一方の「温泉」ですが、その掘削や提供に関しては、水温や含有成分の条件を定めた温泉法で規制されます。温泉を利用した浴場業、いわゆる「温泉浴場」を営む場合には、銭湯と同じく公衆浴場法の規制を受けることとなります。

では、これらの施設の件数が、この10年間でどのように推移しているか、タウンページデータベースに登録されている入浴施設関連の業種を見てみましょう。戦後の人口増加に伴って全国で多くの銭湯が開業しましたが、高度成長期に入ると住環境が大きく改善され、浴室付き住宅が増加、利用者は徐々に減少していきます。
一方、バブル期などには一時的なブームにさらされたものの、今や国民的レジャーとして定着した温泉。タウンページデータベースの「温泉浴場」登録件数も微増あるいは横ばいで推移し、2010年には「温泉浴場」が「銭湯」を逆転しました<図2>。
※「温泉浴場」には「温泉旅館」を含まない。

<図2>「入浴施設」の登録件数推移(2003年~2012年)

「銭湯」がタウンページデータベースの業種に登場した1989年まで溯って比較すると、1989年(11,374件)から2012年(2,803件)の23年間で、なんと4分の1以下にまで減少してしまいました<図3>。銭湯減少の主な理由は①一般家庭への浴室の普及、②後継者不足、③燃料費の高騰、④認知度の低下などと言われています。

<図3>「銭湯」の登録件数推移(1989年、1994年、1999年、2003年~2012年)

姿を消しつつある銭湯。都道府県別では、今どのくらい残っているのでしょうか?
人口10万人当たりの「銭湯」件数が最も多いのは、富山県で9.19件でした。2位以下は京都府、石川県、北海道となります。支出金額でも上位だった富山市(富山県)、金沢市(石川県)、大阪市(大阪府)が、登録件数でも上位に顔を出しました。一方、登録件数が少ないのは、沖縄県(0.07件、47位)、佐賀県(0.12件、46位)で、下位の16県までが1.00件を下回りました。<図4>。

<図4>人口10万人当たりの「銭湯」登録件数による偏差値の都道府県ランキング(2012年)

凡例

順位
○○県
登録件数
10万人あたり
対前年順位
順位
1989年
1994年
1999年
2012年
1位
福島県
富山県
富山県
富山県
93
44.29
216
19.27
196
17.47
100
9.19

というわけで、温泉・銭湯に日本一お金をかけるのは青森市、人口当たりの銭湯の登録件数が多いのは富山県という結果になりました。お金をかける2位が富山市だったことを考えると、昔ながらの入浴文化を今に伝える「お風呂好き」1位は、富山県ということになりそうです。

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【調査概要】
都道府県別 人口約10万人※に対する入浴施設(温泉・健康ランド・銭湯・スーパー銭湯)の登録件数分布及び年別の推移を掲載します。

対象期間と抽出方法:1989年の9月時点及び、1994年・1999年・2003年~2012年の各4月時点で、タウンページデータベースの業種分類「温泉」「健康ランド」「銭湯」「スーパー銭湯」に登録されている件数を集計し算出。なお、業種分類「温泉」「健康ランド」「銭湯」「スーパー銭湯」中に、同一住所で同一掲載名の電話番号の登録が複数ある場合は、データ件数を1件として集計しています。
1人あたりの登録件数は、小数点以下数桁になるため10万人換算をしています。
掲載情報は2013年4月時点のものです。